ドイツ代表の不振は続く
空席が目立ったフェルティンス・アレーナ。62,271人を収容するシャルケ04のホーム・スタジアムに集まった観衆は42,186人だけだった。満員御礼が当たり前の“ケーニヒスブラオ”の試合で、バイエルン・ミュンヘンやボルシア・ドルトムントを迎え撃った時に充満する青い熱気は、カケラもない。冬の隙間風が漂っていた。
今月19日に行われたUEFAネーションズリーグ・リーグAのグループ1最終戦。不振にあえぐドイツ代表は、復活を遂げつつあるオランダ代表を迎えることになった。ロナルド・クーマン監督率いる“オランイェ”は、3日前にロッテルダムで、同じくグループ1所属のフランス代表を2-0で撃破。“現世界王者”に対して堂々たる戦いを見せた。その結果、最終戦を待たずしてドイツ代表のリーグB降格が決定。ヨハヒム・レーブ監督は次のようなコメントを残した。
「オランダは世界王者のフランスに勝つべくして勝った。もちろん我々にとって、この結果は苦いものだ。これ以上リーグAに残るチャンスがないからね」
よってドイツ代表にとって、このオランダ代表戦は消化試合となったわけだが、それでもモチベーションは高かった。レーブ監督は「月曜にゲルゼンキルヒェンで我々はファンに良いゲームを届けて、今年最後の挨拶をするつもりだ」と語った。既に指揮官の視線はEURO2020に向けられている。現状を嘆いてばかりもいられない。レーブ監督は意気込む。
「再び強力なチームをトーナメントに送り込むつもりだ」
チーム・マネージャーのオリバー・ビアホフ氏は、オランダ代表戦を「威信を掛けた戦い」と形容。レオン・ゴレツカは「オランダとの試合はいつも特別なものだ。僕らは全てを注いで勝つつもりだよ」と話した。