中盤を安定させた守田&三竿コンビ
森保一監督が率いる日本代表は20日、キルギス代表とのアジアカップ前の最後の国際親善試合に4-0で勝利した。
16日のベネズエラ戦から先発メンバーは総入れ替え。ボランチには三竿健斗と守田英正が入り、後者は90分プレーし、後半途中からは柴崎岳ともボランチのコンビを組んだ。9月のコスタリカ戦の終盤に右サイドバックで途中出場した守田だが、ボランチとしてはA代表デビューとなる。
自陣でセカンドボールを回収してから右サイドで縦につなぎ、最後は杉本健勇の横パスに左サイドの山中亮輔が合わせる形で幸先よく先制した日本だが「相手が引いてきてたので、焦れずに縦も狙いたかったですけど、そこは相手も狙っているのがわかってたので、横に振りながら焦れずにやれていた」と三竿が振り返る。
[5-4-1]の布陣で自陣の中央を固めてきたキルギスに対して三竿と守田はポジションバランスを取りながら左右へボールを動かし、タイミングを見て縦にボールを入れていった。「縦につけるためには横にズラさないといけないし、相手の狙いを削ぐっていう意味でも外から、フリーになれる場所があるのでそこは意識してました」と三竿は語る。
ボランチの1人がボールサイドに寄れば、もう1人は中央にとどまってバランスを取りつつ、逆サイドに振る時に経由するといったプレーは初めて組んだコンビとしてはかなりスムーズにできていた。
「2人とも下がったりサイドに開かないようにとは意識していて、1人が真ん中にいて相手を閉めさせることと、ロングボールをうちが蹴った時に2人とも足を止めてボールを見ないでいるとセカンドは拾えないので、そこは足を動かして拾おうっていうのは話してました」(三竿)
そうしたバランスを2人で取り合う中でも三竿がサイドチェンジを狙い、惜しくも伊東純也に通らなかったシーンがあった。「あそこの質は高めていきたいし、イメージはずっと鹿島の時から持っていて、あそこを通せるようになればだいぶ変わるので、蹴る時に落ち着いて蹴れたら」と三竿は語る。
攻撃面に加えて、守備の強度の高さを誇るダブルボランチが効果を発揮したシーンが前半終了間際の42分にあった。左ワイドに開いた槙野智章からボールを受けた山中がインサイドに仕掛けるが、ムロリムジョン・アフメドフ(15番)のタックルでボールを失ってしまう。しかし、ボールを拾ったFWのビタリー・ルクス(19番)に三竿が寄せてバックパスを選択させると、そこに山中がチェックにいき、パスが出たところで守田がインターセプトしたのだ。