森保監督は欧州視察から何を持ち帰るか
北川のところにも、香川真司の抜てきを推したい。香川はご存じの通り、クラブで出場機会に恵まれない状況だが、10月31日のDFBポカール2回戦、ウニオン・ベルリン戦などでは悪くないパフォーマンスを示していた。移籍が囁かれる本人もアピールの場が欲しいだろうし、自身3度目のアジアカップということで過去の成功・失敗体験も生かせる。そして南野の闘争心を掻き立てるためにもそういう存在は必要。2人の共存という新たな楽しみも生まれてくる。
キルギス戦で不発に終わったスピードスター・伊東純也のポジションも違った人材との比較になるかもしれない。右に入れるスピードあるアタッカーとしては浅野拓磨や久保裕也がいるし、ロシアワールドカップの時のように原口を右に動かして、左に乾貴士を再抜てきするという考えもできる。そのあたりも欧州視察の結果いかんによるだろうが、現在の陣容で満足してはいけないのは確かだ。
9月から11月の代表合宿に呼ばれていない選手にとっては短期間で森保ジャパンに融合しなければならないという難題がふりかかるが、経験が豊富な選手ならフィットする術は心得ているはず。全く一緒にやったことがないのは堂安くらいで、すり合わせもそこまで時間がかからないだろう。
ロシアワールドカップ直前の西野朗監督率いる日本代表が「誰がスタメンの座を勝ち取るか分からない」という混とんとした状況になったことでチームが活性化されたように、アジアカップに挑む森保ジャパンもより激しい競争が求められてくる。
キルギス戦を含め、9月以降の5試合を4勝1分の無敗で乗り切ったという結果だけで浮かれていたら、落とし穴にはまる可能性も否定できない。より厳しい視点でここまでのテストを評価し、本当に勝てるアジアカップメンバーを選んでほしいものだ。
(取材・文:元川悦子)
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