気になるオプション
大迫、堂安、南野、中島が揃ったときと、それ以前との攻撃力の差は歴然。4人のアタッカーが揃ったときの威力は再確認したものの、それに関してはすでにわかっている。ベネズエラ戦に続いて、バックアップの突き上げ不足のほうが気になるところだ。
キルギスにはカウンターの怖さがなかった。しかし、アジアカップで優勝を争うライバルは違う。堂安、南野、中島の2列目はコンビネーションも良く、クイックで、攻め込む力があるが、それだけに深く入れるぶん、ボールを失ったら4人が置き去りになる可能性は高い。キルギスには早期のボール奪回ができたが、そういう相手ばかりとはかぎらない。つまり、堂安、南野、中島のセットを絶対視はできないのだが、他のオプションもまだ見つかっていない。
しかし、キルギス戦でも最後までしっかりとプレーするモラルの高さを示し、森保一監督就任以来、ここまでは順調そのものといっていい。ただ、それだけに隠れた課題もある。あとは本番、実戦の中での成長しだいだ。
(文:西部謙司)
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