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日本代表 6年前

中島、南野、堂安の力再確認も・・・アジア杯へ一抹の不安。彼らを絶対視できない理由【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Shinya Tanaka , Getty Images

明暗を分けたオフェンスセット

 引いた相手に攻めあぐねるのは、よくあることだ。現在の日本代表は新たなスタートを切って半年で、緻密なコンビネーションを仕込む時間もない。攻撃が定石どおりになってしまうのは無理もない。4年前のアジアカップ準々決勝のUAE戦、ロシアワールドカップ予選のシンガポール戦の例もある。

 力の差があっても、守備を固められれば点をとるのは簡単ではない。ニアゾーンへの侵入、DFの前面で横に揺さぶってのミドルシュート、人数がいても制御できない空中利用(ハイクロス)、ドリブルでの引き剥がし、逆サイドクロスなど、手を変え品を変えながら攻め続け、そのうち1つを得点にしてしまえば良い。専守防衛の相手には1点とってしまえば大きなアドバンテージを握れるので、あえて1つの攻め方をみせておいて変化をつけるという手はある。

 ただ、キルギス戦は1-0でも良いという趣旨ではなく、とれるだけとるつもりだったに違いなく、その点で前半の単調さと変化のなさは反省点だろう。

 後半には少し変化も出てきたが、はっきり変わったのは大迫勇也、堂安律、柴崎岳が交代出場した59分から。さらに中島翔哉、南野拓実が入ると、すぐに南野、堂安、中島とつないでゴールを決めた。彼らがいるときといないとき、その差を印象づけた。

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