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代表デビューのシュミット・ダニエルってどんな選手? 川口の引退と共に幕開け、新世代のGK争い

text by 編集部 photo by Getty Images

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日本代表デビューを果たしたシュミット・ダニエル【写真:Getty Images】

【日本 1-1 ベネズエラ キリンチャレンジカップ2018】

 日本代表は16日、キリンチャレンジカップ2018でベネズエラ代表と対戦し1-1と引き分けた。

 日本のゴールマウスを守ったのはシュミット・ダニエルだ。A代表デビュー戦ながら落ち着き払ったプレーを披露。身長197cmの体躯は存在感抜群で、長い手足によってさらに大きく見えた。ポジショニングも的確で、前に出る際の判断も悪くない。プレミアリーグでプレーするサロモン・ロンドンの醸し出す威圧感にも負けなかった。

 チームは後半にゴールを許し、新体制発足後4連勝はならなかった。しかし、失点はPKによるもの。シュミットとしてはしっかり防いでアピールしたかったはずだが、この失点で彼の価値が下がることはないだろう。むしろ、この日の森保ジャパンにとって最大の収穫と言えるのではないか。

 アメリカ出身の26歳。中央大学から2014年にベガルタ仙台に入団すると、同年にロアッソ熊本に期限付き移籍した。16年は松本山雅FCでも武者修行に励み、日本代表のGK合宿に参加。そして昨季、仙台に復帰するとリーグ戦20試合出場を果たした。

 今季も控えに回る時期はあったが、J1第20節・ジュビロ磐田戦からスタメンの座に就いている。9月以降はなかなか勝てない試合が続く中、森保ジャパンに名を連ねた。これも期待の表れだろう。そして、直近の第32節・サンフレッチェ広島戦ではビッグセーブを見せ、仙台の勝利に貢献した。

 そんなシュミットの持ち味は、ゴール死守することだけではない。足下の技術も備えており、実際にベネズエラ戦でも最後尾からビルドアップに参加。パスコースを作って顔を出し、味方にパスを繋いだ。さらにキックの際に飛距離をコントロールすることもでき、前からプレスをかけてきた相手をけん制する場面もあった。現代サッカーのGKには様々な役割が求められるが、シュミットは時代に適応していると言える。

 今月14日、長く日本代表を支えワールドカップにも4度出場した川口能活が引退会見を行った。日本サッカー史に残るGKが今季限りでグローブを置くことになって迎えた最初の代表戦、ピッチに立ったのはシュミット・ダニエルという新たな守護神候補だった。

 同じく森保ジャパンに名を連ねている東口順昭、権田修一も実力者であり、柏レイソルの中村航輔なども今後メンバーに絡んでくるだろう。そんな中でシュミットが代表初キャップを刻んだ。各ポジションで若い力が台頭しているが、GK争いも新時代に突入していく。

【了】

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