酒井宏樹vsダルビン・マチス
ウルグアイ戦に引き続きボランチでコンビを組むことが予想される柴崎岳が前でボールを奪いにいく守備を得意としていることもあり、センターバックでの経験も豊富な遠藤がどう振る舞うかで南野拓実ら2列目選手のプレスも含めた中盤での守備が決まってくるはずだ。
そして、ベネズエラの最大の武器になっているのが左サイドのマチス。最終ラインからのポゼッションがベースになっているベネズエラはサイドアタッカーの仕掛けがそのまま得点の鍵を握るが、特に右利きの”逆足ウィング”であるマチスの左からのドリブル、ミドルシュート、速いショートクロスは要注意。
ただし、日本の右サイドには酒井宏樹がいる。フランスリーグでデュエル(1対1の勝負)に磨きをかけ、あらゆるタイプのアタッカーに対応する術を磨いており、マチスの仕掛けにも十分対応できるはずだ。
ただ、大迫勇也のポストプレーを起点に、2列目の選手が積極的にゴールを目指す日本代表には守備のリスクもある。現在のベネズエラがポゼッションを基調にしていると言っても、カウンターのピンチが生じるケースも出てくるだろう。
そこでマチスにボールが渡ったときに、酒井がタイトなディフェンスで阻止できるかどうかは守備の重要なポイントになるだろう。様々な見どころのあるベネズエラ戦だが、アジアカップに向けてチームのベースを見極める上で、相手の強力な選手たちとマッチアップするディフェンスにも注目して欲しい。
(取材・文:河治良幸)
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