遠藤航vsトマス・リンコン
その吉田についてロンドンに聞くと「吉田とはサウサンプトン戦で対戦している。とても力強いセンターバックだ。試合になったら何が起きるか見てみようじゃないか」と自信たっぷりに語った。ロンドンはこれまでの2014年の日本戦でも来日しており、パワフルなシュートや空中戦で日本のディフェンスを脅かすなど大きなインパクトを残した。その試合でも吉田はスタメン出場しており、あらためて代表戦でのマッチアップが注目される。
最近のベネズエラはロングボール主体だったかつてのスタイルから一変し、ワイドにボールを繋いでタイミングを見て縦に楔のパスを入れて2人、3人と連動して仕掛けていく技巧的な攻撃をしてくる。その中で前線に構えるロンドンは攻撃に奥行きと力強さ、そしてフィニッシュの決定力をもたらす存在だ。このロンドンに自由なポストプレーをさせず、いざクロスが入って来た時にはしっかり跳ね返せるかどうかが日本の生命線になる。
ロンドンに良質なボールを供給する2人が中盤の司令塔リンコンと左ウィングのマチスだ。リンコンは攻守のバランスを整えながら、相手のプレッシャーに動じることなくボールを展開し、タイミングを見てロンドンにパスを通してくる。
彼と中盤を形成するのはイタリアのクロトーネで活躍するアリストテレス・ロメロ、昨年U-20ワールドカップで冨安らとも対戦したヤンヘル・エレーラあたりになる。それぞれテクニックのある選手だが、リンコンを封じればベネズエラの攻撃力を半減させられる。そこで注目されるのはボランチで戦う遠藤航のディフェンスだ。
ベルギーリーグでは攻撃面でも伸び伸びと良さを見せている遠藤だが、攻守の主軸を担うボランチとしてはウルグアイ戦では3失点した反省もあり、ベネズエラの攻撃の起点となるリンコンからいかに自由を奪えるかは注目ポイントとなる。