「彼は日本人の中で一番いい監督」
――サンフレッチェ広島時代、6シーズンで3度のJリーグ制覇を果たした森保一監督を、ショーンさんは早くから日本代表監督に推していました。五輪代表と合わせて、それが現実となった今、改めて森保監督について伺ういたいのですが。
「もし可能性があったのなら、僕はアーセン・ヴェンゲルが一番いいと思っていたんです。ヴェンゲルが監督で、森保さんはコーチ。なぜなら、森保さんはサンフレッチェ広島のときにミハイロ・ペトロヴィッチ監督(当時)のもとでコーチとして学んで、結果を出したから。
それに、ACLやクラブワールドカップを戦ったこともあるけど、監督としての国際経験は決して多くない。だから、ヴェンゲルのもとで経験を積んでからがベストかなと考えていました。でも、彼は日本人の中で一番いい監督だから、全然ガッカリはしていません。選手も彼のことをすごく認めているし、メディアに対してもストレートな態度をとれます。
何より若い選手を育てるのがとても上手です。僕は3回くらい選手の取材で広島に行ったことがありますが、森保さんはトップチームだけではなく、いつもサテライトやユースのトレーニングを見ていて、それぞれのチームの指導者ともよく話していました。長谷部選手らが日本代表を引退し、新しいチームを作らないといけないタイミングでの就任は、いいと思いますね。
この間、森保さんの指導を受けた元選手から聞きましたが、彼はコーチもすごく信頼しているようです。自分が全部をやらないとけいけないとは思っていない。GKコーチやフィジカルコーチ、それぞれに仕事をちゃんと任せて、自分の仕事に集中しているところもいい」