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日本代表 6年前

堂安律、日本代表で加速する成長。U-20W杯のリベンジへ、こだわり続ける「最後の質」

text by 舩木渉 photo by Getty Images

2試合連続ゴールで深める自信

堂安律
フローニンゲンでは2試合連続ゴール中。堂安律の存在感はオランダでも際立っている【写真:Getty Images】

 今季は開幕当初から右ウィングに固定されていたが、チームが連敗を重ねて降格圏に沈む中で、堂安のポジションは試合ごとに変わるようになった。縦関係の2トップの一角に入ったり、トップ下を任されたり、システム変更や選手交代にともなって試合の流れの中で場所をを移したりもした。

 昨季も試合ごとに異なるポジションで起用されていたが、今季は11月に入って再び右ウィングに戻り、そこに固定されるようになる。すると2日のエクセルシオール戦、11日のヘーレンフェーン戦と立て続けにゴールを奪い、今季初の連勝に大きく貢献する活躍を披露した。

 エクセルシオール戦ではペナルティエリア内で相手DFを背負った状態から、高く上がったボールを左足でコントロールし、反転しながらゴール右隅に狙い澄ましたボレーシュートを突き刺した。ヘーレンフェーン戦ではペナルティエリア手前でドリブルを仕掛け、左に鋭く持ち出してコースを作り、左足を振り抜いた。カーブしながらわずかな隙間を抜けたミドルシュートは、ゴール左上角に収まった。

 2つのスーパーゴールでフローニンゲンを連勝に導き、現在リーグ戦では3ゴール1アシスト。「チームが勝てていますし、個人的にも得点が取れてきたので、すごくいいフィーリングで日本に帰って来れました」と堂安の口ぶりからも充実感がにじみ出る。

 さらに「最近、監督と話して『右サイドで固定して冬の休みまで使う』って言ってくれたので、代表でもやらせてもらってるポジションですし、頭の中がすごいクリアになった。ハードワークする部分であったり、得点以外のところで自分の課題を突き詰めていけるポジションなので」と、最も得意とするポジションでの起用にも手応えと自信を深めている。

 フローニンゲンのダニー・バイス監督は日本代表でのウルグイア戦を見て、「どちらのサイドが得意なのか」などを堂安と改めてコミュニケーションを取ったうえで決断したという。チームの中心選手として指揮官から寄せられる全幅の信頼も、堂安のハイパフォーマンスを後押しする。

 そして迎えた今回の日本代表合宿。16日にはベネズエラ戦が控えている。この試合は、堂安にとって特別な意味を持つ。1年前のU-20ワールドカップの決勝トーナメント1回戦、日本はベネズエラに延長戦の末に0-1で敗れて大会を去った。

 堂安はその試合に7番を背負って先発出場。クロスバー直撃のフリーキックや、ビッグチャンスを演出するスルーパスなどを見せながら日本を勝利に導くことができなかった。その当時の対戦相手だったU-20ベネズエラ代表からは、数人がA代表に引き上げられてすでに主役を担っている。

「U-20ワールドカップでウルグアイとベネズエラに負けて、(A代表で)ウルグアイに勝つことができた。ベネズエラの(U-20ワールドカップで対戦した)何人かの選手が出てくるであろうということを考えると、個人的には負けたくないですし、リベンジというのかどうか分からないですけど、しっかり勝てるように頑張りたい」

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