年長者たちが背負うもの
9月のコスタリカ戦(大阪・吹田)を皮切りに、10月のパナマ(新潟)・ウルグアイ2連戦も大量得点勝利と好スタートを切っている新生ジャパン。年内最後の活動となる11月のベネズエラ(大分)・キルギス(豊田)2連戦では来年1月のアジアカップ(UAE)で8年ぶりのタイトル奪還できる強固な土台を作っておきたいところだ。
しかしながら今回、2人の重要なベテランが揃って離脱を強いられてしまった。1人は2010年南アフリカ・2014年ブラジル・2018年ロシアと3度のワールドカップに出場し、4年後も貪欲に狙い続けている長友佑都(ガラタサライ)。肺気胸で手術を受け、現在は回復に務めているが、2か月後に代表復帰できる保証はない。
もう1人は森保一監督の秘蔵っ子である青山敏弘(広島)。今回の大分合宿初日の12日にケガで辞退することが明らかになり、守田英正(川崎F)が追加招集されるに至った。32歳のボランチはロシアワールドカップ直前の5月にも右ひざを負傷し、2度目の世界舞台を棒に振っているだけに、今回も様子が気になるところ。いずれにしても、森保体制のキーマンと位置付けられていた重要な2人のベテランがいなくなり、チームに不穏な空気が流れつつあるのは確かだろう。
「経験ある選手が欠けてしまったので、僕や東口(順昭=G大阪)、槙野(智章=浦和)を含めて30代の選手がチームを引っ張っていかなければいけないというのは感じている」とキャプテン・吉田麻也(サウサンプトン)も責任を口にしていたが、勢いを見せる若手をより一層、躍動させるためにも、年長者がチームを落ち着かせ、安定感をもたらす必要がある。チームマネージメントの部分でも背負うところは大きいのだ。