最後の最後まで。イタリアでも量産体制に?
戦力が揃っている強豪であっても、集団として課題をクリアしなければ強いチームにはならない。ユーベが強力なのは、そんな姿勢を重んじるムードがあるということだ。
ロナウドもそこに溶け込んでおり、自身のインスタグラムに「FINO ALLA FINE(最後の最後まで)」というクラブのモットーを書き込んでいた。リーグ戦8ゴール、気がつけばチーロ・インモービレと並んで得点ランキング2位だ。勝利のために努力するチームカラーに染まりつつ、リーガ時代のようなゴールの量産体制に入りつつあるということか。
なお、そんな古巣との対決に臨んだイグアインの意気込みは、外から見ても強く伝わるものがあった。いつも以上多くのタスクをこなし、守備陣に封じられても戦い続けた。その結果、主審への暴言により警告、退場を立て続けに喰らうことになるのだが、それもまた感情の表れか。
「子供も見ているのだから、やはりやってはいけないことだった。チームとファンの皆さんに謝りたい」と地元メディアに語った彼は「自分は感情的になりやすい。決して言い訳ではないが、ロボットではないということも分かって欲しい」と正直な気持ちも吐露していた。
(取材・文:神尾光臣【イタリア】)
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