失点も立て直したシティの強さ
ある程度ボールを持たれる展開を想定していたマンUは、守備に重心を置き、奪ってからカウンターへと繋げる算段で試合を進めていた。が、そういった狙いがうまくいく場面も少なく、完全に後手を踏んでいた印象が強い。前半45分間は1点しか奪われなかったが、この時点で勝ち点3を奪うためのシナリオは明らかに失われていた。
悪い流れを断ち切れぬまま後半に挑んだマンU。開始してわずか3分で痛恨の2失点目を喫してしまう。48分、中盤でボールを奪ったシティがショートカウンターを開始。アグエロが中央をドリブルで駆け上がると、PA内ギリギリに侵入していたマフレズとワンツーパス。再びボールを受けた背番号10が思い切り右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
シティ相手に2点をリードされたマンUは57分、負傷明けのロメル・ルカクを投入し、何とか得点を奪いに。その直後、マルシャルのスルーパスに反応した背番号9がPA内でGKエデルソンに倒されPKを獲得。これをマルシャルが冷静に沈め、1点差に縮めることに成功した。
ここから反撃の狼煙を上げたかったマンUだが、やはり王者はそんな脆くなかった。
「2-1になってからのプレーに一番満足している。失点してから、よく対処できていた」
クラブ公式サイトによると、試合後の記者会見でジョゼップ・グアルディオラ監督はこう話したという。その言葉通り、同点に追いつこうとするマンUの攻撃陣をうまく抑え込み、再び自分たちのペースを取り戻したシティ。
86分にはB・シルバのクロスをイルカイ・ギュンドアンが押し込み3-1に。試合はこのまま終了し、シティは今季リーグ戦無敗をキープする形となった。
【次ページ】際立ったWシルバの存在