柏は曖昧な戦いで蹂躙された
鳥栖が勝ち点3を手にし、最下位の長崎も決定機を創出するなど見せ場は作った。そんな中、17位の柏レイソルは川崎フロンターレに蹂躙されている。
3バックでスタートしたが、川崎Fを焦らせることすらできず、主導権を譲った。そして、21分にサイドのスペースを使われ、中でフリーだった家長昭博にネットを揺らされた。セットプレーでも脆さを見せ、ここでもフリーでゴールを許している。
守備時は5バックになった柏だが、ブロックを作れていたとは言い難い。簡単に中を通され、それから反応するため川崎Fの動きを止められない。また、前から奪いに行くこともない。どちらの守り方を採用するにせよ、全体がコンパクトでなければならないが、一体感は見られなかった。
前線には高さのあるオルンガとスピードが武器の伊東純也がいたのだから、守ってカウンターという選択肢もあったはずだが、2人は宝の持ち腐れという状態になってしまった。
そして、試合終盤に3点目を食らって敗れた。勝ち点を逃したこと以上に負け方が問題だ。チームとしてやると決めたことを完遂した上で負けたのではなく、曖昧な状態で戦ってねじ伏せられたからだ。
第31節を見る限り、下位グループでは柏が最も心配なチームと言える。
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