深刻なアトレティコの怪我人事情
一方のアトレティコは、チームの状態が不安定のようだ。3日に行われたレガネス戦は、ジエゴ・コスタ、コケ、ディエゴ・ゴディンを負傷で欠いて1-1のドローに終えている。4日付の『マルカ』電子版によれば、コケは4日の日曜日のトレーニングに合流したとのことだが、別メニュー調整。D・コスタはリカバリーのセッションをこなしている段階で、ゴディンは練習に全く参加しなかったという。
また、太ももの怪我で27日のレアル・ソシエダ戦を欠場したホセ・マリア・ヒメネスは、レガネス戦でメンバー入りしたが、出場はなし。『マルカ』電子版によれば、ウルグアイ代表CBも別メニュー調整。このようにドルトムントとは対照的に、今はアトレティコの方が野戦病院化している。
ドルトムントとのリターン・マッチを前に、アントワーヌ・グリーズマンは次のようなコメントを残した。
「僕たちはドルトムントの選手たちが傷つきやすい後方の小さな弱みを利用し尽くすつもりだ。固く守って機を見て攻めるつもりだよ」
だが、両チームの状況を考えれば、フランス代表FWの言葉とは裏腹に、「後方」が「傷つきやすい」のはアトレティコの方なのではないか。
若き力が躍動し、勢いのある「BoREUSia Dortmund」にとって、近年のアトレティコの代名詞=欧州最強の盾の称号を過去のものとするチャンスなのかもしれない。
(文:本田千尋【ドイツ】)
【了】