U-19日本代表(※写真はAFC U-19選手権準々決勝インドネシア戦のもの)【写真:Getty Images】
【日本 0-2 サウジアラビア AFC U-19選手権準決勝】
U-19日本代表は1日、AFC U-19選手権の準決勝でU-19サウジアラビア代表と対戦した。
準々決勝のインドネシア戦に勝利して来年のU-20ワールドカップ出場権を獲得した日本は、その試合からスタメンを9人入れ替えて臨む。GK若原智哉が今大会初出場で、布陣はこれまで後半の逃げ切りを図る時間帯にしか使ってこなかった3バックを試合開始から採用した。
最終ラインには右から橋岡大樹、瀬古歩夢、三國ケネディエブス、右ウィングバックに石原広教、左ウィングバックに萩原拓也が入り、山田康太と伊藤洋輝がダブルボランチを組む。前線は1トップの田川亨介を2シャドーの滝裕太と原大智が支える形となった。
前半はサウジアラビアがボールを握る展開に。日本を自陣に押し込み、強力なサイド突破を軸に攻め込んでくる。そして29分、最初のゴールはサウジアラビアに生まれた。
ロングカウンターで日本の左サイドに出たムハナッド・アル・シャンクティが、カバーに入った橋岡をかわして深くまで侵入し、マイナス方向へ折り返す。そのパスを受けたトゥルキ・アル・アマールがドリブルでえぐり、ほとんど角度のないところからシュートを放つ。
すると強烈なシュートをGK若原がキャッチミス。ボールはゴールの中にこぼれ、オウンゴールを献上してしまった。
やや劣勢に立たされ、左サイドの萩原と三國の裏を再三にわたって狙われていた日本は、前半終了間際にシステムを3バックから普段通りの4バックに戻す。橋岡を右サイドバックにし、石原を逆サイドの左サイドバックへ。萩原を左サイドMFへ1列上げ、滝が2シャドーから右サイドMFに回った。
しかし前半アディショナルタイムの46分、再びゴールを割られてしまう。マンスール・アル・ベシェが三國を振り切って右からシュートを放つと、GK若原が体を伸ばしてセーブ。橋岡がクリアしきれなかったところに、ハリド・アル・ガンナムが詰めて2つ目のゴールを奪った。
逆転を目指す日本は後半の頭から一気に2枚替えに出る。田川と三國を下げて久保と宮代を投入。4バックはそのままに、攻撃的な交代カードを切った。
後半もなかなか押し返せない日本だったが、67分には左サイドで抜け出した久保が自ら持ち込んでシュートを放つ。これはクロスバーに当たってゴールならず。シュートチャンスそのものが少ない中で、ようやく積極性が出てきた。
71分には最後の交代カードを使い、原に代えて斉藤光毅を送り出す。影山雅永監督は今大会3得点のアタッカーに逆転への望みを託した。
ところがサウジアラビアから最後まで主導権を奪うには至らず。相手は日本よりも1日休みが少なかったものの、手堅いサッカーで残り時間を使っていく。久保や宮代、斉藤といった攻撃的な途中出場の選手たちの影響で攻撃に出られる回数が増えた日本ではあったが、サウジアラビアのゴールを脅かすチャンスを多く作ることはできなかった。
最後は0-2のまま試合終了。これまで圧倒的な強さを見せつけて勝ち上がってきた日本のアジア制覇への挑戦は、準決勝で道半ばにして終わりを迎えることになってしまった。
【得点者】
29分 0-1 オウンゴール(サウジアラビア)
45+1分 0-2 アル・ガンナム(サウジアラビア)
【了】