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Jリーグ 6年前

湘南・杉岡大暉は長友佑都を超えるか。無限の可能性を秘める「心技体」と日本が渇望する資質

text by 藤江直人 photo by Getty Images

日本では希少な左利きの左サイドバック

 両者とも現状ではベネズエラ代表と大分銀行ドームで、キルギス代表と豊田スタジアムでそれぞれ対戦する11月のキリンチャレンジカップ2018への招集はほぼ不可能。長友に至っては、来年1月にUAEで開催されるアジアカップ2019への出場も難しくなってきた。

 森保ジャパンとして戦った3試合で出場した3人のうち、万全な状態の選手が佐々木翔(サンフレッチェ広島)だけとなった左サイドバックの再編が急務となった。そして、非常事態と言っていいなかでクローズアップされてくるのが、森保監督が兼任するU-21日本代表の常連となる杉岡だ。

 冒頭で記したように、スタミナに関しては申し分なし。身長182cmは長友の170cmだけでなく、佐々木の176cmと車屋の178cmをも上回る。加えて左利きという点に、J2を戦った昨シーズンの開幕戦でルーキーだった杉岡を抜擢し、先発で起用し続けてきた曹監督は昨年末の時点でこんな未来像を描いていた。

「180cm以上のサイズがあり、なおかつ左利きという左サイドバックは、いま現在の日本サッカー界にはなかなかいない。まだまだ伸ばす部分はあるけれども、森保監督が就任した東京オリンピック代表や、その先に待つA代表にも居場所を築きやすいのではないかと個人的には思っている」

 国際Aマッチに2桁以上出場した左利きの左サイドバックとなると、ジーコジャパンで活躍したワールドカップ・ドイツ大会代表、三都主アレサンドロを最後に途絶えている。長友も佐々木も、系譜をさらにさかのぼったところで名前を見つけられる都並敏史も相馬直樹も、全員が右利きの左サイドバックだった。

 日本代表のハビエル・アギーレ元監督やヴァイッド・ハリルホジッチ元監督も、左利きの左サイドバックの台頭を熱望。前者は太田宏介(FC東京)を、後者はワールドカップ・ロシア大会を決めてからの国際親善試合やEAFF E-1サッカー選手権大会で車屋を招集するも、最終的には長友を追い越せなかった。

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