「僕のスタイルわかっていたでしょ?」
ロペテギ氏のスタイルは「ポゼッション」。だが、マドリーには不向きだった【写真:Getty Images】
レアル・マドリーのこれまでの強みはやはり「カウンター」だった。もはやこの強度は世界でもトップクラスのものがあり、「世界一美しいカウンター」と評されたこともあったのだ。
しかし、ロペテギ氏が重んじるのはそれではなく「ポゼッションスタイル」である。もちろんスペイン代表監督の頃からそのスタイルは変わっていないし、マドリーというクラブの監督に就任してもそれを変えるなど考えていなかったはずだ。事実、マドリー指揮官就任からまもなくして、ロペテギ氏はチームに「ポゼッションスタイル」を植え付けた。
そして、結果的にポゼッション率は著しく向上した。それと比例して成績は落ちた。やはりレアルにポゼッションスタイルは不向きだったのである。ただ、クラブのフロント陣は“それ”をわかった上で就任をお願いしたはずであり、長期的なプランを立てなければならなかった。だからこそロペテギ氏は「僕のスタイルわかっていたでしょ?」と思っているはずだ。
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