両エース不在でも…クラシコは激しい
バルセロナとレアル・マドリーというスペインを代表する2クラブによって繰り広げられる一戦こそ『エル・クラシコ』である。伝統の戦いはスペイン国内のみならず、全世界のサッカーファンが注目するほど熱く、そして激しい。もちろんだが、バルセロナ、レアルの両者にとっては、絶対に負けられない試合なのだ。
ゲーム自体もそうだが、もう一つ、近年のエル・クラシコには楽しみがあった。それがエース対決である。バルセロナにはリオネル・メッシが、レアルにはクリスティアーノ・ロナウドがおり、そのどちらがより活躍するのかというのはエル・クラシコ開催前に必ず話題になる。だからこそ、より一層の盛り上がりをみせてきたのだ。
しかし、今季最初のエル・クラシコはいつもと少し違う状況で行われた。ご存知の通り、C・ロナウドはユベントスへ去り、メッシはリーグ戦第9節、対セビージャ戦で右腕を骨折し、全治約3週間の離脱を強いられた。つまり、この2人は伝統の一戦においてピッチに立つことができない。両エースが不在となるエル・クラシコは実に11年ぶりのことらしい。
そのため、メッシ、C・ロナウドがいないエル・クラシコは果たしてどうなるのか、いつもより注目度が落ちているのではないかと思ってしまった。しかし、そうではなかった。試合が行われたカンプ・ノウは満席で、凄まじい歓声が鳴り響く。そして試合もエル・クラシコらしい激しい展開となったのである。
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