「Jクラブと戦いたい」。ACLにも意欲
20日の開幕戦でも明らかになった通り、現時点で本田の技術・戦術・国際経験値はこのリーグで頭抜けている。世界的名門・ACミランで10番を背負い、日本代表としてオーストラリアを何度も痛めつけた男の存在価値をチームの誰もが認めている。
本田自身にもその自覚は強い。練習後に日本人の赤ちゃんにサインしながら「まだ俺のこと分かんないだろうけど、そのうち価値が分かりますよ」と話しかけたところが、絶対的自信の表れだ。
だからこそ、周りにプラスの影響を及ぼそうと自らアクションを起こす。実際、周りのレベルが上がらなければ、自らのレベルアップも叶わない。そんな危機感も本人を突き動かしているのかもしれない。
今季のAリーグは4月まで続く。上位6チームはプレーオフに進むため、5月末までは試合をこなすことになる。加えて17/18シーズン王者のメルボルンVはアジアチャンピオンズリーグ(ACL)に参戦するため、2~5月にかけては過密日程を強いられる。タフなシーズンになるのは間違いない。
「今週末に対戦するパースにしても、メルボルンとの距離は飛行機で5時間。ウェリントンも3時間半と遠い。まるでチャンピオンズリーグ(CL)でイングランドのチームがロシアに行くくらいの負担になる。
それに加えてシーズンは春から夏を経て秋に至る時期。10月はまだ最高気温が25度くらいだが、これから12~1月になれば最高気温40度という日もある。これまで欧州で長く過ごしてきた本田にしてみれば、真夏の戦いを乗り切るのは相当大変でしょう。
加えてACLでアジアの国に遠征するというのは、過去にない厳しさかもしれない。それでも本人はACLでJリーグのチームと戦うことを大きなモチベーションにしている。『2008年に海外へ行った自分はJクラブと戦ったことがない。ACLでそれを果たしたい』という思いを彼からのインタビューでも聞きました」とダビュトビッチ記者は言う。