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日本代表 6年前

U-19日本、GKチームの特別な絆。谷・大迫・若原、3人の逸材が紡ぐ最高のライバル関係

text by 舩木渉 photo by Wataru Funaki

サポートに徹する先輩2人の献身性

大迫敬介
サンフレッチェ広島に所属する大迫敬介はU-16代表の頃から同世代のトップを走り続けてきた【写真:舩木渉】

 来月18歳になる若き守護神は、追いつけ追い越せの精神でU-19代表の競争に乗り込んで、ポテンシャルの高さを示した。「もちろん自分が後から入ってきて、(大迫と若原には)本当に悔しいというところはあると思う」とも語るが、「しっかりといいサポートをしてもらったなら、(自分が出ない時には)それをするべきですし、自分が出るなら最高のパフォーマンスをするだけ。そこは変わらずやっていきたい」と先輩2人から受ける全身全霊のサポートへの感謝をピッチで表現しようとしている。

 では、ポジションを奪われる形になった大迫や若原は、現状をどう捉えているのだろうか。

 U-16代表の頃から今のU-19世代のトップを走り続けてきた大迫は、「お互いみんな尊敬しあいながら意見を出し合う、すごくいい関係だと思う」とGKチームの連帯を実感している。ピッチに立てばたった1つのポジションを争うライバルだが、ピッチ外では試合映像を見ながらGK3人で反省会をすることもあるという。

 もちろん大迫も「2試合は谷が出ていますけど、その2試合も自分自身もスタメンでもしっかりできるように準備はしてきましたし、絶対何らかのアクシデントがあっても大丈夫な準備をしてきたつもり」と、試合出場への意欲を失ったわけではない。

「いつでも最高のパフォーマンスを出し、常に自分に出番がきてもいい準備を続けながら、自分が仮に出られなくてもチームのためにというのを考えながら、チーム1つになって、試合を進めていければいいかなと思います」

 勝ち続けるために、大迫はチームスピリットを持ち続けている。それは若原にとっても同じことのようだ。J2の京都で今季のリーグ戦12試合に出場している期待のホープも、もちろん「直前キャンプまでは自分が出たいからというのでやっていた」。

 しかし「(谷)晃生が出ると決まったら、やっぱり自分の役割はそれをサポートすることとハッキリしているので、そこはブレずに。そこでもし僕やサコ(大迫)が嫌な雰囲気を出していたら、晃生も試合でやりにくいだろうし、明るく送ってあげたらいいプレーができると思う。それを続けていきたい」と、ベンチスタートならあくまでサポートに徹する姿勢だ。

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