セントラルコースト・マリナーズの練習に参加しているウサイン・ボルト【写真:Getty Images】
オーストラリア・Aリーグのグレッグ・オルークCEOは。同リーグのセントラルコースト・マリナーズが元陸上五輪金メダリストのウサイン・ボルトに選手契約を提示したことを認めつつ、条件面ではボルト側の要求額を大幅に下回るオファーだと明かしている。オーストラリア『SEN』に語った。
プロサッカー選手として新たなキャリアを歩むことを目指しているボルトは、今年夏からマリナーズの練習に参加中。代理人はマリナーズから選手契約のオファーを受けたことを明かしていた。
オルークCEOも契約提示が事実であることを認めつつ、「もともと要求されていたものよりはるかに低い(条件の)ものだ」と発言。「ウサインがクラブに加入してプロサッカー選手になりたいのであれば、他の練習生とおおむね同じような道を歩まなければならない」と述べた。
ボルトは世界のスポーツ界を代表するアスリートの一人ではあるが、サッカー選手としてのキャリアは皆無。マリナーズが契約を交わす上では、豪州連盟が各クラブのマーキー・プレーヤー(サラリーキャップの制限外となる大物選手)獲得を支援するために設立した基金の利用も認められない。
「マーキー・ファンドから資金を提供することはない。マーキー・ファンドは本田圭佑や(女子のスター選手)サム・カーのような選手を獲得するためのものだ。ウサイン・ボルトは世界中のどこでもまだプロサッカー選手にはなっていない」とオルークCEOは語っている。
ボルトがマリナーズで練習を開始した当初には、契約を交わすとすれば本田と同等クラスの年俸300万豪ドル(約2億4000万円)が見込まれるとの報道もあった。だが今回マリナーズが提示した契約はその20分の1の年俸15万豪ドル(約1200万円)程度だとも報じられている。ボルトはこの条件での契約に応じるのだろうか。
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