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日本代表 6年前

U-19日本代表、揺るぎない自信の源泉。群を抜く経験値、予測不能なアジアに動揺なし

text by 舩木渉 photo by 2018 Asian Football Confederation (AFC), Getty Images

過去に類を見ない経験値の高さ

 というのも、今大会に参戦しているU-19日本代表には、すでにJリーグでコンスタントに出場機会を得ている選手が、過去に比べて多くいる。例えば2年前の前回大会に出場したメンバーのうち、当時すでにクラブで主力あるいは準レギュラークラスだったのは中山雄太(柏レイソル)、岩田智輝(大分トリニータ)、遠藤渓太(横浜F・マリノス)の3人くらいだった。

 すでにA代表デビューを果たしている冨安健洋(当時アビスパ福岡)や堂安律(当時ガンバ大阪)ですら、所属クラブでは主力定着に至っていなかったのである。チームは結果的にアジアを制して2020年の東京五輪代表のベースになっていくが、当時はまだ経験の浅さが否めなかった。

 その前の2014年大会でも、所属クラブで継続的に出番を得ていたのは松本昌也(当時大分トリニータ、現ジュビロ磐田)や南野拓実(当時セレッソ大阪、現ザルツブルク)の2人。この時は決勝トーナメント1回戦で北朝鮮にPK戦までもつれた末に敗れ、世界への切符を逃した。やはり経験のあるタレントが少なかった感はある。

 では今大会出場メンバーはどうか。浦和レッズの橋岡大樹や鹿島アントラーズの安部、湘南ベルマーレの齊藤未月、ヴィッセル神戸の郷家友太はいずれもJ1クラブですでに欠かせない存在として重用されている。GK若原智哉は京都サンガF.C.で正守護神のを掴み、菅原も名古屋グランパスで前半戦はレギュラーに定着していた。

 藤本寛也もJ2ながら東京ヴェルディでコンスタントに出場機会を得て、J1昇格争いの中に身を置いていた。また、GKの谷晃生や久保建英、宮代大聖のように、それぞれG大阪、横浜FM、川崎フロンターレと、高校卒業を待たずにプロ契約を結んでいる選手もいる。

 常に「プロ選手」として、Jリーグの厳しい競争の中に身を置き、一定の立場を確立してきた経験値は過去の大会に出場したメンバーの当時のそれよりも群を抜いている。だからこそ、北朝鮮戦のように2点差を詰められても冷静でいられたのではないだろうか。

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