集中力を欠いた中での悔やまれる失点
サッカーにはこういうことも起こるということだ。30分間、我われはとても軽々しい試合運びをしてしまった。ただ我われのようなチームがこうであってはならない」
ジェノア戦後の記者会見で、ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督はチームに対する叱責を述べた。開幕から公式戦で連勝街道をひた走っていたユベントスが喫した、今シーズン初めてのドロー。それはまさに、集中力の欠如によってもたらされたものだった。
67分、ジェノアFWクリスティアン・クアメが、カウンターから右サイドを駆け上がり前線に飛び出す。そこから放たれた右クロスをユーベのDF陣が弾き、クリアボールはゴールラインの方向に流れた。詰めたクアメは、ボールに触らないように観察する。このままジェノアのCKになると思いきや、イレギュラーにバウンドしたボールはピッチに残った。
これを拾ったクアメが中を見ると、プレーが切れたとセルフジャッジをしたユーベの選手が棒立ちになっている。最終ラインとGKの間に正確なクロスを放つと、決して長身とはいえないダニエル・ベッサが反応し、フリーでヘディングシュート。ユーベにとって、集中力を欠いた末の失点。そしてそれを、取り返すことは叶わなかった。
優勢を保っていればペースダウンもするだろうし、連勝が止まったところで2位以下にリードを保っているのは事実だ。しかし、高みを求めるアッレグリ監督には看過できなかったということだ。
60分間はパーフェクトに近い内容だったことを振り返れば、指揮官がそう考えるのも理解はできる。このまま試合を終わらせられなかったのは、確かに悔やまれることだった。