「本田は本当にいい選手」。敵味方が称賛
守備面でもまずまずのパフォーマンスだったと言える。
慣れるまで、特に前半はやや戸惑いがあるように見えた。相手への距離の詰め方や味方との連携が曖昧で、やはりぎこちなさは感じた。だが、後半はがらりと改善。ボールホルダーへの寄せのタイミングも良く、ピンチを未然に防いでいた。
失点シーンでは、最後まで本田が追いかけていた選手に決められたので、本田のミスにも見えるがそうではない。シティのカウンターになった時、本田は相手のパスコースを切って防ごうとしていた。
ところが、左インサイドハーフのテリー・アントニスが広大なスペースを開けてしまい、さらに彼のサイドでどんどん突破されているのに戻る気配もなかった。本田というよりはアントニスのポジショニングのミスだろう。
開幕戦は敗れたとはいえ、敵味方双方から「本田は本当にいい選手だ」と称えられていた。わずか1試合で本田はマーキー・プレイヤーらしさを証明した。上々のスタートだ。
今後はチームへの牽引力に期待がかかる。「ゴールよりも負けたことが悔しい」と試合後には語っている。チーム全体の質を高めていけるか。本田圭佑の新しい挑戦は始まったばかりだ。
(取材・文:植田路生【メルボルン】)
【了】