ドイツにとってフランス戦は「本当の試合」
“首を賭けた試合”が続いている。10月16日付の『フッスバル・ビルト』紙は、次のように記した。
「ヨハヒム・レーブ(58)はドイツサッカー協会の歴史において9番目の監督だ。そして4479日に渡って職務に就いている。今日、彼は本当の試合を乗り越えなければならない」
「今日」、つまり10月16日——。UEFAネーションズリーグの第3戦、対フランス代表戦を控えていたドイツ代表。3日前にアムステルダムで大敗したことで、レーブ監督の立場はぐらついていた。6月のロシアワールドカップは史上初のグループリーグ敗退。今季から始まったネーションズリーグでも、初戦は“世界王者”フランス代表と0-0のドローに終えたが、第2戦は再建中のオランダ代表を相手に力なく敗れてしまう。スコアは0-3だった。
ドイツメディアを中心に立ち込める解任のムード。『フッスバル・ビルト』紙は「レーブは職務のために戦う」と記した。「本当の試合」とは、要するに、“首を賭けた試合”ということだろう。
しかしレーブ監督も、だてに「4479日に渡って」ドイツ代表を率いてはいない。フランス代表戦を前に、会見ではクールな姿勢を示した。
「激しい批判があるのは明らかだが、私は監督としてそれを沈静化し、上手く処理することができる」
そしてフランス代表戦に向けて、「変更」を示唆した。
「0-3で敗れたなら、じっくりと考え始めなければならない。何を変えることができるか、ということをね。戦術と選手起用については、いくつか変更をしなければならない」
オランダ代表戦に[4-3-3]の布陣で臨んだレーブ監督。中盤はワンボランチにヨシュア・キミッヒ、インサイドハーフにエムレ・カンとトニ・クロースを配置したが、ジョルジニオ・ワイナルドゥムを軸とする敵のミッドフィールドを制圧することはできなかった。