「相手とか舞台とか関係なくサッカーは楽しいもの」(中島)
長友佑都もチームのポジティブな戦いぶりに勇気づけられたようだ。中島、南野、堂安らの若手が攻撃面で脅威を生み出していたことに強く興奮する様子を見せた。
「本当に楽しかった」
先発最年長のフィールドプレイヤーであり、チーム内で最も経験豊富な選手はそう言って喜んでみせた。
「僕がもし代表選手に選ばれてなくても、試合を見に来たいなってくらい。それくらい生き生きした良いサッカーをしていた。うまいし速いし、日本代表これから面白くなるんじゃないですか」
「楽しかった」というのがこの試合を表現するのに最適な言葉であることは間違いない。攻撃陣の意外性と決定力の高さは、チームの進化の次のステップへの期待感を大いに強めている。90分間で中島(4本)、南野(3本)、堂安(2本)の3人が合計9本のシュートを放ち、その全てが枠を捉えていた。注目度も高まっているが、プレッシャーは全く感じていないと中島は言い切っていた。
「ポルトガルでもポルトだったり、スポルティング、ベンフィカというようなチームとやっていますし。あまり複雑には考えずに、サッカーなので楽しんでいこうと思っていました」と24歳の中島は語る。
「相手とか舞台とか関係なくサッカーは楽しいものなので。常に100%楽しめるようにはしています」
守備と攻撃のバランスの面では課題も数多く残っているし、何よりセットプレーに対する脆さは相変わらずだ。だが攻撃の選手たちは好調を維持し、試合ごとに自信も強めているように感じられる。楽しいサッカーがすぐに終わることはなさそうだ。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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