収穫多き2連戦。守備構築は次の段階へ
ウルグアイ戦では3失点を喫して、守備に課題が残っていると思われる方もいるでしょう。ただ、今は攻守にスピーディーな展開で90分をデザインしようとしている段階で、守備面で手をつけてないところもあるはずです。そのやり方だと、当然ながら自陣のペナルティエリア付近で多少のスペースを与えてしまう場面が出てしまうのは仕方ありません。
そこに今すぐ手をつけて後ろからスペースを埋めていこうとすると、今度はスピーディーな展開が生まれにくくなってしまいます。ウルグアイ戦の3失点はセットプレーと普段はあまり起こりえないミスからだったので、試合全体の枠組みの中では守備面に大きな破綻なく戦えていました。
これからも相手をゴールから遠ざけて戦うのがベースになると思いますので、11月以降はセットプレー時のマークの仕方や精度、質を上げる、あるいは今与えてしまっているスペースに対してより緻密な対応を模索するなど、次の段階に入っていけます。
チームとして突き詰めていくべきことが見つかって、アジアカップに向けてそれに取り組んでいけるという意味では、パナマ戦とウルグアイ戦の2連戦は大きな収穫があったとポジティブに考えていいのではないでしょうか。
ウルグアイに対して勝利を収め、新たな時代がやってきたことを強く印象づけた日本代表がこれからどんな成長を見せてくれるか非常に楽しみです。来月以降も躍進を期待するとともに、注意深く見極めていきたいと思います。
(分析:岩政大樹、構成:編集部)
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