一部は成功も、チェルシーが抱える41人のローン選手
ローン移籍の制限に関し、FIFAが積極的に動きはじめている。上限を6~8名に定め、リーグ、クラブ、選手(代表者)とのミーティングを年内にも設定する予定だ。
ASモナコのテクニカル・ディレクターを務めるマイケル・エナメロがチェルシーの要職に就いていた当時、次のように発言した。
「アンドレアス・クリステンセンをみればすべてが分かる。彼はローン先のボルシア・メンヒェングラートバッハで多くを学び、いまやチェルシーでも欠かせない戦力だ。ローン制度は間違いなく成功した」
たしかにクリステンセンはよくやっている。マウリシオ・サッリ新体制ではレギュラーこそつかんでいないものの、ダビド・ルイス、アントニオ・リュディガーに続く三番手のCBだ。一時はマンチェスター・シティもモニタリングしたほどのフィード技術が花開くときも、いずれはやって来るに違いない。
また、今シーズンこそ控えに甘んじているが、ヴィクター・モーゼズもリヴァプール、ストーク、ウェストハムなどへの武者修行が現在の彼を支えているといって差し支えなく、ライアン・バートランド(現サウサンプトン)とネイサン・アケ(現ボーンマス)も、チェルシー所属時の悔しさをエネルギーに変えた骨のある男たちだ。
そしてチェルシーを去ったとはいえ、アトレティコ・マドリーで研鑽を積んだティボー・クルトワ(現レアル・マドリー)も成功例だ。
しかし現在、チェルシーは41人ものローンを抱えている。41人も、だ。構想外となったティエム・バカヨコはACミランへ、ブラジル代表歴を持つケネディはニューカッスルへ移籍し、GKの序列が四番手、すなわち構想外となったエドゥアルドはオランダのフィテッセでプレーしている。しかもローンである限り、彼らの週給は基本的にチェルシーが支払う。無駄遣い、半端ないって!