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豪連盟はボルト獲得を支援せず。本田獲得にも用いられた基金は使用不可

text by 編集部 photo by Getty Images

ウサイン・ボルト
セントラルコースト・マリナーズで練習に参加中のウサイン・ボルト【写真:Getty Images】

 オーストラリアサッカー連盟(FFA)のデイビッド・ギャロップCEOは、Aリーグのセントラルコースト・マリナーズがウサイン・ボルトとの契約を交わすとしても、金銭面での直接援助は行わないことを明言した。豪州『マッコーリー・スポーツ・ラジオ』に語ったとして複数メディアが伝えている。

 陸上の元五輪金メダリストであるボルトは、サッカー選手を目指して8月からマリナーズの練習に参加。先週の親善試合で2ゴールを決める活躍を見せたこともあり、正式契約への期待も高まっている。

 サッカー選手としてはルーキーになるとしても、世界トップレベルのアスリートであるボルトと契約を交わすとすれば高額年俸が提示されることが見込まれる。年俸300万豪ドル(約2億4000万円)が想定されるとの報道もあった。メルボルン・ビクトリーに加入した本田圭佑の290万豪ドル(約2億3200万円)をわずかに上回る金額だとされる。

 豪州連盟は各クラブの大物スター選手獲得を支援する基金「マーキー・ファンド」を設立しており、メルボルン・ビクトリーも同ファンドからの支援を得て本田を獲得した。マリナーズもボルトと契約するとすれば年俸の30%程度の支援を期待しているとも報じられていた。

 だがギャロップCEOは、サッカー選手としての経歴が皆無であるボルトとの契約を基金から支援する可能性を否定。「我々として何ができるかは検討するが、マーキー・ファンドはあり得ない。本来の目的を曲げたくはない」と語った。その上で、ボルトがリーグにもたらすピッチ外の収入をマリナーズに還元するなどの形も示唆している。

 マリナーズがボルトにプロ契約を提示するかどうかは不確定だが、一方でマルタのバレッタFCは2年契約のオファーを出したと認めている。“人類最速の男”がサッカー選手になれるのかどうか、今後の動きに注目が集まる。

【了】

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