ウルグアイから4得点。22年ぶりの大金星
森保ジャパンには夢がある。16日のウルグアイ戦は、そう感じさせてくれるのに十分な試合内容だった。
スコアは4-3。南米の強豪ウルグアイに対し、22年ぶりの大金星を挙げたことになる。首尾に目を向ければ、大小問わずミスがあり、3失点を喫した。だがこの試合で議論すべきは、やはり攻撃だろう。
堅守が持ち味のウルグアイから4ゴールを奪った点は、しっかりと評価しなければならない。最近彼らが4失点したのは、2017年3月のブラジル戦。それ以前になると、2012年10月のボリビア戦や、同年9月のコロンビア戦まで遡らなければならない。
南米勢以外からの4失点は、実に22年ぶりのこと。それも日本が1996年に5-3でウルグアイから史上唯一の白星を挙げた試合だった。FIFAランキングでもトップ10に入っている強豪を相手に、これだけ攻撃面の特徴を発揮できれば、今後に向けて大きな自信となるのは間違いない。
前半を2-1で終えた日本は、後半の57分に守備陣のミスから失点して追いつかれてしまった。それでも、ウルグアイの屈強な戦士たちがピッチ上にいるにもかかわらず、自分の胸の内に湧き上がってきた「まだいける。もっとゴールを奪って勝ち越せる」という謎の確信は、今までにない感覚だった。
では、日本の得点シーンを1つ目から順に振り返っていきたい。
最初のゴールは10分に生まれた。酒井宏樹が右サイドでスローインを入れ、一旦最終ラインに戻す。ボールを受けた右センターバックの三浦弦太は、ポジションを下げて近寄ってきた柴崎岳に預け、左サイドの選手に大きく開くよう指示を出した。
柴崎は素早くターンして近くにいた吉田麻也にパスし、背後のカバーへ。吉田は左に少しだけ運んで下り目にポジションを取っていた中島翔哉にボールを渡す。左足でコントロールした中島は、すぐに右足に持ち替えて切り返す動作を見せた。この時、逆サイドで2人の選手がほぼ同時に動き出す。