「ミスの質」をいかに上げるか
今回カウンターの急先鋒であるルイス・スアレスはいないが、もう1人のエースであるエディンソン・カバーニ、22歳の有望ストライカーであるマキシ・ゴメス、サイドアタッカーもこなせるクリスティアン・ストゥアニといったサイズがあり、かつスピードと身体能力も高いFWが揃っている。彼らにカウンターで推進力を発揮させないために、まずは厳しいディフェンスをしてくるウルグアイに対して、不用意なボールの奪われ方をしないことが求められる。
遠藤航は攻撃において積極的にチャレンジしていく姿勢を前置きしながらも「ミスは起きると思うので、しっかり切り替えることだと思いますけど、ミスの質というか、奪われる場所はボランチとしてやるにあたって気をつけないといけない」と語る。
もちろん、攻めきってシュートで終わるシーン、ウルグアイの守備を後手に回すシーンを増やせれば、攻守の切り替わりから危険なカウンターを受けるシチュエーションも生じにくい。遠藤は語る。
「特にセンターバックから真ん中で受けるときとか、そこらへんは気を使いながらやるのと、前のチャレンジのミスはカウンターを受けることもないので、そこは勇気を持って受けるのと、常にゴールに向かっていく姿勢を見せていければミスの質も上がっていくと思います」
ただ、良い距離感で試合を進めても、どこかで危険なカウンターを受けるシーンは出てくる。そこで「出させない」ディフェンスが求められる。ウルグアイの選手たちはボールホルダーの前が完全に空いていれば、そこからボールを運んでくるし、速い縦パスで前線の選手を走らせてくる。しかし、より危険なのは、実はボールホルダーへのファーストディフェンスがかわされた直後に生じる隙を突いてくる攻撃だ。
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