久保建英との“日豪次代のエース候補競演”なるか
セルティックに所属するダニエル・アルザーニ【写真:Getty Images】
MF:ダニエル・アルザーニ(オーストラリア/セルティック)
W杯ロシア大会に最年少選手として出場したアルザーニは、オーストラリアに久々に出た「本物」として、国内外の注目を集めた。しかし、メルボルン・シティに所属していた若き天才の進路は、ここ数年の有望株のお約束パターンで、系列のマンチェスター・シティに買われてからのローン・アウトに決まっていた。
その修行先に選ばれたのが、スコットランドの巨人・セルティック。この移籍は、サッカルーズの先輩、若くして注目を集めた天才肌MFという境遇を共にするトム・ロギッチがいることも大きなベネフィットになるはずだったが、そううまくは話が進まない。移籍後、アルザーニはトップに帯同できず、リザーブ・リーグで2試合出場するに留まっている。
トップのブレンダン・ロジャース監督は「彼は突然のスターダムから、現実に立ち返らなければならない」とシビアな見立てで、出場機会を確保して成長させたいマンチェスター・シティ側の思惑とも外れてきそうだ。そうなると、10月開幕のメルボルン・シティにローンで呼び戻される形も大いにあり得る。
同じ系列で考えれば、今まさに残留争いの渦中で戦う横浜MFの来季の補強候補にいかがだろう。なんとか降格を逃れて、ポスタコグルー監督の首が繋がれば、あり得ない話ではないだろう。久保健英と共に“日豪次代のエース候補競演”で活躍を見せて、共に欧州雄飛なんてシナリオが実現すれば面白いが。
(文:植松久隆)