フィジカルコンタクトでの劣勢
コンタクトプレーで負けていたのは課題といえる。体をつけられる距離まで詰められているのに仕留められない。逆に入れ替わられることもたびたびあった。コンタクトの強さ、接近戦の上手さがパナマの持ち味だったとはいえ、あそこまでデュエルに劣勢だと苦しい。
パナマについては、奪えそうで奪えないときだけが危ないケースだったが、コンタクトの弱さは守備の努力を帳消しにしてしまうだけに深刻な弱点だ。正攻法でデュエルを強化するだけでなく、弱点を「隠す」工夫が必要だろう。短期的にどうにかなる課題ではないからだ。
まだ2試合目で選手のテスト段階にすぎない。バラつきはあっても、全体的には日本らしいまとまりがあり、素晴らしいとはいえないまでも悪くないプレーだったと思う。
(文:西部謙司)
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