キャプテンが示唆した戦術変更
では、パナマは日本戦でどのような戦い方をしてくるだろうか。北米最高峰のメジャーリーグ・サッカー(MLS)でプレーする選手を多く抱え、欧州組もいてクオリティが高いのは間違いない。そのうえで日本代表の面々は「一発」を警戒しているようだった。森保一監督は11日の記者会見で「ブロックを作って、そこから守備をしてくる戦いをしている」とパナマを分析し、「非常に力のあるチーム。我々の力を試すにも素晴らしい相手」と気を引き締めていた。
青山敏弘は「個の能力が非常に(高い)。特に身体能力だったり高さ、強さがあるので、いかに個でも負けないか、さらに組織として上回れるか、両方持たないと勝てない」と語る。
GKの東口順昭はより具体的に「意外にボールを持とうとしてくるチームなんで、そこからの一発というのは気をつけなあかんと思う。身体能力は高いところがあると思うんで、GKとしては90分の中で、こちらがいくら主導権を持っていても、その一発を警戒しないといけない」と警戒心をあらわにする。
一方、パナマ側は日本戦に向けていくつかのヒントを残してくれた。個人的な事情で選外となった本来のキャプテンであるロマン・トーレスから腕章を預かったアニバル・ゴドイは「システムに関しては少し変更があると思うが、基本的なプレーの考え方は同じで、重視しているのはコンパクトにプレーするということ」と戦術面の要点を述べる。
「システムの変更」というのは、9月に行われたベネズエラ戦(0-2で敗戦)から布陣を変えるということ。「ワールドカップでのフォーメーションに戻すということはない」とも語っており、ロシアでベースにしていた4-1-4-1から脱却を図るものと思われる。
また、ゴドイは「相手にとって危険な状況を作り出せるような、均衡を崩していけるような選手たちがいるので、戦い方は少し変わるかもしれない」「コンセプトやプレーの考え方のところで、明日は少し変更があると思う」「相手にとってより攻撃的な状況を作り出すところを探っていきたい」ということも言っていた。