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マンU、モウリーニョに近づく解任の足音。悪化するチーム状況、希望の光が見えぬ赤い悪魔

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

モウリーニョが生き残るには

ジョゼ・モウリーニョ
ジョゼ・モウリーニョ監督の解任は間違いなく近づいている【写真:Getty Images】

 マンチェスター・Uはこの試合で計18本ものシュートを放ったが、枠に飛んだのはわずか4本だけだ。うち6本は枠外、8本はシュートブロックに遭っている。

 バレンシアもゴンサロ・グエデスが精彩を欠き続け、エースのロドリゴも不発。ミチ・バチュアイはボールをキープするまでは良かったが、後が続かなかった。守備陣は集中していたが、そこまで強固なブロックを築けていたわけではなかったのは間違いない。

 ホセ・ルイス・ガヤは攻撃的なSBであり、この日も果敢に前線に顔を出していたため、そのスペースは十分に空いていた。しかし、そこをマンチェスター・Uが効果的に使えなかった。ルカクがそこを突こうとし、時に右サイドへ回ってくるシーンも多かったが、そこにボールを当てても次に受ける人の動きがまだ不十分だった印象が強い。それにより、必然的に流れは遅攻へと追いやられるため、相手DFは帰陣した状態で、マンチェスター・U攻撃陣を迎えることができた。

 シュートブロックの本数が多いのはそういった点も関係しているのではないだろうか。ペースをもう一段階上げた攻撃を繰り出すことができれば、多少は相手の脅威となったかもしれない。ポグバとサンチェスのポジション取りが被っていた点も、気になるポイントではあった。

 マンチェスター・Uはこの日の結果によって公式戦4戦未勝利という形になった。CL決勝トーナメント進出へ向け、早くも黄色信号が灯ったのでないだろうか。ここ最近の試合を見ても、マンチェスター・Uには残念ながら希望の光が見えない。

 そして、モウリーニョ監督解任の足音は間違いなく近づいている。今は首の皮一枚繋がった状態ではあると思うが、あと1回でも勝利を逃せば、モウリーニョ体制はまたしても3年目で終わりを告げるだろう。指揮官に居座り続けるには、ここから先の試合で全勝を収めるしかない。今はそのレベルにあるほど、難しい状況だ。

(文:小澤祐作)

【了】

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