「結果を出せば、使わざるをえない。そこだけ」
だが、これだけ実戦から離れていると日本代表戦への影響も懸念される。もちろん本人にとっては、まず不振から抜け出せないサウサンプトンで活躍し、チームの浮上に貢献することが最大のプライオリティーだ。
「そっちはそっち(代表は代表)で、選ばれてから考えればいいと思う。とりあえず今集中しなくてはいけないのは、火曜日(2日)の(リーグカップの)エバートン戦。そこで結果を掴めるかどうかが今後の、次の10月の自分のプレー機会に関わってくると思うので。まずは勝つことと、あとはパフォーマンスを良くすること。いつも言っているけど、目に見える結果を出すこと。今はそれだけ」
だからと言って、この夏のワールドカップでの悔しさを忘れたわけではない。ひとたび代表に加われば、サムライブルーの背番号22を背負って力強く戦うつもりだ。
「代表は新しいチームだし、スタッフも変わっているし、やり方ももちろん変わっている。アジアカップへ向けて、いいものを築き上げていければ。次の目標はアジアカップを取り返すこと。そこへ向けて、この10月、11月にいい形を、いいチームを作り上げて、少しでも形にした状態で大会に臨んで、また大会を勝ち上がっていく中でチームを構築して、少しでも世界に追いつけるようにしたい」
サウサンプトンでのレギュラー争いと、日本代表のアジアカップ奪還。吉田の目の前にある2つの目標は、違ったもののように見えるが、実際にはつながっている。
「(サウサンプトンで)結果を出せば、監督も使わざるをえない。そこだけ。そこにこだわるしかない」
まずは英国時間の今晩行われるリーグカップのエバートン戦で、ここまでのうっ憤を晴らす大活躍といきたいところだ。
(取材・文:松澤浩三【イングランド】)
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