ファンは吉田の起用を熱望。本人には焦りなし
得点力のなさも深刻だが、今季のセインツ(サウサンプトンの愛称)は最終ラインの脆弱さも目立っている。そんな4バックの中心で起用されているのは、指揮官がレギュラーとして信頼するヤニク・ヴェステルゴーとヴェスレイ・フートの2人である。だが、ともに開幕から精彩を欠き、ウォルバーハンプトン戦でも低調なパフォーマンスを見せて、後者は先制点を、前者はダメ押しとなる失点を防げなかった。
セインツサポーターのフォーラムや、クラブのフェイスブックのアカウントに寄せられるコメント欄を覗いてみれば一目瞭然だが、ファンは吉田とジャック・スティーブンス(もしくはヤン・ベドナレク)の起用を望んでいる。
無論、吉田自身もこの状況に納得し、甘んじているわけではない。監督との直談判も考えているようだが、「(格上の)リバプール戦後に話に行っても仕方ない。カップ戦でチャンスが来るだろうし、そこで結果を出して、(チャンスを)掴み取るしかない。毎度のごとく」と不敵な笑みを浮かべる。これまで過去6シーズンにわたって熾烈なレギュラー争いを繰り返してきただけに、焦っている様子は見られなかった。
それどころか「カップ戦があってよかった! ワールドカップ後、僕はまだサッカー選手として何もやっていない(笑)」と自虐的な冗談を言える余裕もあったほどだ。
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