吉田にはまたも出番なく…
直近のリーグ戦、ウォルバーハンプトン戦でも、吉田麻也には出場機会が回ってこなかった。プレミアリーグでは、開幕から7戦連続で出番がない。
試合終了後、吉田は、同じく出番のなかった同僚のジェームズ・ウォード=プラウスと2人でウォームダウンをするように指示され、シャトルランを何度も行っていた。
走り終えた吉田は、汗をにじませながらピッチサイドに歩いてきた。こちらの存在に気づき、「中に入る前に話しちゃいましょう」と、ロッカールームに戻る前に足を止めてくれた。
試合直後にはピッチを見つめて何度も首を横に振り、思いつめた顔でトンネルの中に入っていった。「元気がないだろうから、話しづらくなるはずだ」と考えていたのだが、目の前にいる吉田は思いのほかスッキリした表情だった。
前節のリバプール戦、チームは0-3の完敗。それだけに試合前は、3バックへの変更と吉田の起用の可能性が高いと、筆者は期待していた。しかしサウサンプトンのマーク・ヒューズ監督は、今季の基本システムとしているオーソドックスな4-4-2で昇格組のウルブス(ウォルバーハンプトンの愛称)に挑み、0-2であっさりと敗れてしまう。
吉田本人にも「3バック、それに伴う先発起用を期待していたのではないか?」と質問してみた。
「なかったね(苦笑)。今週の頭から今日の試合(ウォルバーハンプトン戦)に向けて戦術(練習を)やっていて、その時点で『これは(出番は)ないな』と思っていた」