残留争いのチームにとって、1失点は非常に重い
前半終了のホイッスルが鳴った時、先制したはずのレイソルはビハインドを背負わされていた。
38分、相手のパスをパク・ジョンスが前で取ろうとするもボールに触れない。さらに相手の折り返しを亀川諒史が処理できず、長澤和輝にネットを揺らされた。41分、最終ラインでパク・ジョンスがパスの出しどころを探るもコースがなく、サイドに展開しようとすると興梠慎三に引っかかり、逆襲を食らう。そして、スルーパスに走り込んだ興梠にループシュートを決められた。
守備陣はもちろん、チームとしてもクリーンシートは求めていきたいところだろう。しかし、サッカーに失点はつきもの。この日のように、相手に崩されなくとも自分たちのミスからゴールを献上することはある。そうした状況になった時でも気持ちを保ちたかった。
「先制点を取れたのはプラスで、チームにとってすごく大きなことだったんですけど、その後の失点が早かった。その時点ではまだ1-1と振り出しに戻った状態でしたが、まだ引き分けだから大丈夫というのではなく0-1のような雰囲気になってしまったかなと」(小泉慶)
その点で浦和は先に失点しても慌てる様子がなく、それまでと変わらぬ姿勢でプレーしていた。2連勝中のホームチームと、3戦勝ちなしで敵地に乗り込んできたレイソルの差だろう。単純な実力差というよりも、目に見えない要素だ。勝てていない上に残留争いを強いられるチームにとって、1失点は非常に重い足枷となった。
60分に瀬川の4試合連続ゴールで追いつくなど意地は見せた。しかし81分、興梠にこの日2点目決められ万事休す。レイソルは勝ち点を積み上げることができなかった。
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