盤石の試合運びをみせたユベントス
ボローニャを破ってリーグ戦開幕6連勝、チャンピオンズリーグ(CL)・バレンシア戦を含めれば7連勝を達成したユベントス。これまでの試合では苦しんだ上に手にした内容の勝利も多かったが、この日の試合運びは盤石だった。
ひたすらパスをつないで相手のプレスをかわし、ミドルパスも織り交ぜて守備組織を解体する。746本と、パスの本数はとんでもないことになっていた。相手が自陣で守備を固めたフロジノーネ戦(575本)よりも約3割も多く、ボールポゼッションも75%を記録した。むしろ、2ゴール“だけ”にとどまったことが逆に物足りなく感じられるほどだ。
第5節のサッスオーロ戦、第6節のフロジノーネ戦の勝利は、新加入のクリスティアーノ・ロナウドの勝負強さに助けられた面も大きかった。しかしこの日の勝ち点3はチーム全体が機能し、プレーヤー全員が力を発揮することによってもたらされたものだった。
まず一つ目のポイントは、パウロ・ディバラが今季初ゴールを挙げ、戦術上でも機能を果たしたということだ。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督は、最近の試合でCFとして起用していたマリオ・マンジュキッチを温存させ、ディバラとロナウドを3-5-2システムの2トップに配置した。下がり目でボールを触る前者、よりゴール前でのポジション取りを意識する後者という大まかな違いはあるが、互いは臨機応変にポジションを変え、前後左右に動く。
そうして前線に開けたスペースに、他の選手を入り込ませることでゴール前に圧力をかける。これが機能し、ボローニャの3バックを撹乱。瞬く間にリードを築いた。