リバプールのモハメド・サラー【写真:Getty Images】
リバプールに所属するエジプト代表FWモハメド・サラーは、国際サッカー連盟(FIFA)により年間ベストゴールに贈られる「FIFAプスカシュ賞」を受賞した。だが選出には疑問の声も多く挙がっている。
プスカシュ賞に選ばれたのは、サラーが昨年12月10日にプレミアリーグのエバートン戦で決めたゴール。ペナルティーエリア右端でボールを受けて反転し、相手2人をかわして決めたシュートだった。
だが、チャンピオンズリーグでクリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルが決めたオーバーヘッドキックなどと比較してインパクトが薄いという声も強い。候補とされていた10ゴールの中では「最低のゴール」という意見まである。
チームメートであるリバプールのMFジェームズ・ミルナーは、ツイッターでジョークを込めてサラーの受賞を祝福。「昨季の7番目に良かったゴールが年間ベストゴールに選ばれておめでとう」とコメントしている。
「7番目」という数字にさほど意味はないとしても、サラーの年間ベストゴールですらないという評価は一般的だと言えるかもしれない。リバプール公式の『LFCTV』が6月に選んだ昨季のサラーのベストゴールランキングでも2位だった。1位に選ばれたのは2月のトッテナム戦で決めた得点。エバートン戦と同様にエリア内右サイドから、相手5人に囲まれながらも決めたゴールだった。
メディアの評価でも、プスカシュ賞を受賞したゴールがベストとは言いがたい。英『ガーディアン』紙は昨季プレミアリーグのベストゴール5点を選び、その中にサラーのゴールもひとつ含めているが、選ばれたのは4月のボーンマス戦で決めたゴールだった。
プレミアリーグからの評価も同様。サラーのエバートン戦のゴールは年間ベストゴールどころか、12月の月間ベストゴールにすら選ばれていなかった。候補8ゴールの中にはサラーも選ばれていたが、月間ベストゴールはボーンマスのジャーメイン・デフォーが受賞している。
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