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今季の主役は俺だ! アセンシオが放ち続ける輝き。驚異の22歳が、レアルを更なる高みへ

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ロナウド去ってもアセンシオがいる

マルコ・アセンシオ
22歳ながらレアルの主力を担うマルコ・アセンシオ【写真:Getty Images】

 この日は、今季リーグ2試合目となるクリーンシートを果たした守備陣を評価するべきだとは思うが、決勝ゴールを挙げたアセンシオの活躍も目立ったゲームでもあった。

 同選手は全体のトップとなる4本のシュートを放ち、うち1本を得点に繋げている。パス本数は57回、パス成功率は82%。タッチ数は77回と少なめだが、決定的なパスは両チーム合わせてトップの2回繰り出している。少ないボールタッチ数の中でもしっかりと仕事を果たすことができる。今季のアセンシオの魅力である部分が、この試合でも存分に発揮されたのではないか。

 ベンゼマがリーグ4試合で4ゴール、ベイルが同3ゴール2アシストを記録しているのは見ると、アセンシオは3トップの中でも目立った活躍を見せられていないとも感じる。しかし、リーグ4試合を終えた時点のデータを見てみると、1試合平均のシュート数は2.8本と、これはベンゼマの数字(2.5本)を上回っており、平均パス成功率は90.5%と、これは3トップの中でも最も良い数字となっている。

 ベンゼマやベイルがゴールを量産している中で、アセンシオはそれをサポートする役割をしっかりと果たしていると言える。選手本人からすれば、もっと得点が欲しいところではあるだろうが、フレン・ロペテギ監督が目指すサッカーにおいて欠かせない存在となっているに違いない。

 シーズン開幕前には、クリスティアーノ・ロナウドの後釜は誰になるのかという話題が、連日取り上げられていた。エデン・アザールやサディオ・マネといった選手の名が挙がる中、レアルはすでに獲得を決めていたヴィニシウス・ジュニオールの加入のみで、ウィングを主戦場とする選手を誰一人取らなかった。

 ネイマール獲得のために資金を貯めているという噂もあるが、ロペテギ監督がシーズン開幕前に「昨季以上のチームを作る」と現戦力に満足感を示していたことからも、アセンシオへの期待と取れてもおかしくはない。一つ確実なのは、新指揮官のプランに背番号20はしっかりと入っていることだ。

 まだ22歳ながら銀河系軍団の主力となっているアセンシオ。今季の主役は俺だ! と言わんばかりの活躍で、レアルを更なる高みへと導いてほしいものだ。

(文:小澤祐作)

【了】

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