J1はここからさらに面白くなる
降格圏付近のクラブは勝ち点差が拮抗しており、最下位のV・ファーレン長崎にしても上との差は小さい。過去2シーズンの最下位クラブの最終勝ち点を見ると、2016年はアビスパ福岡で19、昨年は大宮アルディージャで25だった。一方で今シーズン、長崎はすでに24ポイントを稼いでいる。
J1初挑戦ながら健闘を見せる長崎は前節、名古屋戦を4-3で勝利。後半戦に入って絶好調の相手との打ち合いを制した。順位的には降格に最も近いクラブではあるが、危機を脱する可能性は十分にある。
17位・ガンバ大阪、16位・柏レイソルはシーズン途中で監督交代に踏み切ったものの、思うような成果は出せていない。それでも前者は元日本代表の今野泰幸が復帰し、現在2連勝中と浮上の兆しを見せている。
一方の柏は再開後、3勝8敗と大きく負け越している。先制されると勝利が遠のくのはどのチームにも言えるが、今シーズンの柏はそれが顕著だ。その上、引き分けも少ない。少しでも勝ち点を上乗せしなければいけない現状を考えれば、勝利はもちろん勝ち点0を1に持っていく戦いも求められる。
1試合未消化のクラブもあるが、いずれにしてもJ1はラストスパートに入った。広島がこのまま突っ走るのか、それとも川崎Fが王者の意地を見せるのか。中位の面々にとっても、最後まで結果にこだわる戦いを見せなければ残留争いが待ち受けているため気が抜けない。そして下位のチームも、このままでは終わるまいと日々のトレーニングから必死に取り組んでいることだろう。
海外では各国リーグが開幕し、チャンピオンズリーグも始まったが、J1もここからさらに面白くなるはずだ。
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