今季のレアルを象徴するゲーム
今季のレアル・マドリーを象徴する試合だったと言えるのではないだろうか。
チャンピオンズリーグ(CL)・グループリーグG組第1節、ローマと対戦したレアルは3-0で快勝。昨季のCLベスト4進出を果たしたイタリアの首都クラブを、本拠地であるサンティアゴ・ベルナベウで闇に葬った。
フレン・ロペテギを新監督に迎えた今季のレアルには、昨季とは違った特長が存在する。それを表す言葉こそ「支配率」だ。この点に関しては、明らかに変化を果たしていると言えるだろう。
データにもしっかりと表れている。昨季のレアルは、リーグ戦38試合を終えた時点の平均支配率が58%だった。しかし、今季のリーグ戦の平均支配率はここまでで66%。まだ4試合しか行っていないという点はあるが、数字で見てもかなりの変化があることが伺える。
さらに、パス成功率が1試合平均でなんと約90%を超えている。シュート数は1試合平均約15本とこちらも申し分ない数字が表れているのだ。テンポの速いパス回しでポゼッション率を高めながら相手のわずかな隙を突いてフィニッシュまで持ち込む。これが、今季レアルのベースとなる。
それに加え、今までの特長であったカウンターも併用する。相手が前に出てきた時には、わずか1本のパスでDFの背後を狙い、一気に仕留める。レアルはポゼッションとカウンターを状況によって使い分けるという「二つの顔」を持ち合わせているのだ。