来日10年・気鋭のジャーナリストが是々非々で根源的な課題に切り込む。
『日本は世界に劣らない。“保守的”な育成を捨てよ!』
全国津々浦々を取材して見えた日本サッカーの景色
WEBサイト『フットボールチャンネル』で大好評コラムが待望の書籍化
・道具はあるが、使い方を知らない“一芸だけのポニー”
・戦術的規律のない選手こそ、日本の攻撃を新たな次元へ導く
・日本代表が気骨な敗北者として語られる時代は終わった
・外国人指揮官によって、チームのレベルを引き上げることは以前のように簡単ではない
・今、日本に必要なのは様々なタイプの選手を生み出すこと
・代表監督としての必須事項は、その国の選手を理解して彼らの尊敬を集めることにある
目次
第1章 英国人から見た〝ジャパニーズ・フットボール・ピープル〟
第2章 英国人から見たJリーグ
第3章 英国人から見た日本代表
第4章 英国人から見た日本の育成
すべては日本サッカー発展のために……
日本サッカーについて初めて記事を書いたのは10年前にさかのぼる。
自分の記事に対する反響の酷さに最初は戸惑いを覚えたが、この初期の経験は私にとって大事な教訓となった。
考え方の異なる者や、自分以上に知識のある者は必ずいるのだということを教えられた。
そこで私は、否定的な反応を拒否するのではなく、日本サッカーについてより深く学ぶための
モチベーションにしようと心に決めた。まずはこの国を隅々まで旅して回り、サッカー関係者やサッカーに
関心を持つ者であれば、誰にでも話を聞いてみることから始めることにした。
私が意図しているのは単純に、一人の海外出身の観察者として、日本のサッカーについての自分の考えを
述べることだけだ。私が英国で観て育ってきたフットボールとの違いを指摘したり、
日本サッカーの素晴らしい側面を称賛したり、議論が必要だと感じる部分があれば批判したりすることだ。
過去4年間に寄稿してきた記事を楽しんでもらえれば幸いである。
そして、今後に向けてさらなる対話を続けていきたいと思う。
(『はじめに』より一部抜粋)
ショーン・キャロル
サッカージャーナリスト。1985年イングランド生まれ。
2009年に来日。国内外新聞、雑誌、ウェブサイトなどに寄稿。Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。
NHKやスカパーのJリーグ番組出演も。