今季初の“ビッグ6”との対戦
リバプールにとってトッテナムとのゲームは、ある意味で今季の行方を占う一戦になったかもしれない。
開幕4連勝と勢いに乗っていたリバプールだが、ここまで対戦した相手はウェスト・ハム、クリスタル・パレス、ブライトン、レスターだ。これらのチームを見ても分かる通り、リバプールが実力で上回っているのは明らか。勝利は必然という見方も少なからずあっただろう。だからこそ、近年のリーグ戦で同チームより好成績を収めているトッテナムとの一戦は、真の強さを証明するための重要な試合になったはずだ。
そのリバプールは前節からメンバーを1人変更。第4節はジョーダン・ヘンダーソンがアンカーの位置で先発していたが、今節はナビ・ケイタを起用した。ジョルジニオ・ワイナルドゥム、ジェームズ・ミルナーの3人が中盤に並ぶ形である。前線はいつもの3人、サディオ・マネ、モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノが形成する。
対するトッテナムは4-4-2のフォーメーションを採用。ハリー・ウィンクスが左サイドハーフとして今季初先発を飾り、前線は好調のルーカス・モウラとハリー・ケインが2トップのような並びとなった。
前半開始早々から圧力をかけたのはアウェイチーム。中盤でボールを奪うと素早く前線の3人へパスを供給し、個人での仕掛けからフィニッシュまで持ち込むシーンを多く作った。マネやサラーのスピードを前にしたトッテナムDF陣は無理にボールを奪いに行くことができず、相手のドリブルに対しリトリートのような形で対応。しかしそれによって最終ラインを深い位置に下げさせられ、シュートまでの流れを簡単に作らせてしまったのである。