ゲッツェ起用には消極的。香川の先発はあるか?
そのオスナブリュック戦では、ベンチ外が続いている香川真司も出場した。[4-3-3]の布陣の中、右のインサイドハーフで先発フル出場。低い位置から、長短織り交ぜたパスで丁寧に攻撃を組み立て、前線に上がっては決定機を生み出した。香川は野心溢れる若武者と好連係を示し、ラーセンの先制点、さらに2点目をアシスト。若きデンマーク人FWの4点目も、アシストのマリオ・ゲッツェに対して絶妙なボールを送ったのは、香川である。
フランクフルト戦では、エメル・トプラク、ラファエウ・ゲレイロ、プリシッチの3選手が負傷を理由に欠場が確定している。また、会見でファブレ監督はゲッツェの起用について「カガワとロイス」の名前を引き合いに、どこか消極的な姿勢を見せた。ゲッツェはライプツィヒ戦とハノーファー戦でベンチ入りしたが、出番はなかった。
既にハノーファー戦は欠場していたプリシッチを除けば、トプラクとゲレイロと、ひょっとするとゲッツェの代わりに、誰か3人がフランクフルト戦でメンバー入りすることになるのかもしれない。
まず1人目。トプラクの代わりは、同じくセンターバックのポジションを務めるダン=アクセル・ザガドゥになるだろう。2人目は、先述した新進気鋭のラーセン。そして3人目はーー。
オスナブリュック戦での結果を踏まえ、ハノーファー戦で攻撃面に欠けていたクオリティを埋めるならば、香川になるだろう。一方でファブレ監督は、同テストマッチでのパコ・アルカセルのパフォーマンスにも一定の評価を与えている。会見では、自ら獲得を望んだスペイン人FWについて「少しずつチームに融け込ませなければならない」と語った。金曜日のゲーム展開次第では、アルカセルに出場機会が与えられるのかもしれない。
このように“最適解”を探し求めるドルトムント。指揮官は、フランクフルト戦の当日まで、とことん頭を悩ませることになりそうだ。
(取材・文:本田千尋【ドイツ】)
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