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日本代表 6年前

【英国人の視点】中島翔哉こそ、日本の宝石。初陣で放った眩い輝き。新たな代表の中心に

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

周囲の頑張りを無駄にしないクオリティ

 選手たちが一緒にプレーしたのが初めてだったことを考えれば、チームとしての攻撃のスムーズさは間違いなく印象的な部分だった。北海道での地震により準備が中断されたこと、その結果として森保監督の初戦となるはずだったチリ戦が中止されたことも考慮に入れればなおさらだ。

 立ち上がりだけはやや不安定で、経験の浅いディフェンスラインがコスタリカの攻撃に試されそうになる場面もあった。フィールドプレイヤーで2番目に年上だった31歳の槙野は33キャップを保持していたが、その他のDF陣の室屋成、三浦弦太、佐々木翔のキャップ数は合計でも槙野の11分の1しかなかった。だがそれを除けば、日本代表はほぼ完全に試合を支配していた。

「青山(敏弘)選手と遠藤(航)選手のボランチコンビがボールを引き出す意識、前にいく意識が高かった」と槙野は続けた。

「GKの東口(順昭)選手を含めてビルドアップも求められていたので、そのあたりも大きく変わったという印象があります」

「それから、前線の選手にボールが入った局面での距離感やイマジネーションの部分でも違いがありました。ひとつボールが入ると、複数の選手が質の高いフリーランニングを見せてくれました。たとえば中島選手がボールを持った時にもボックス内で危険な走りをしている選手たちがいました」

 小林悠や堂安、南野拓実の走りももちろん印象的だった。それでも中島のボールを受ける意識や、ボールを受けてからパスを出す力がなければ、そういった選手たちの頑張りも無駄になってしまうところだった。

 だが幸いポルティモネンセの男は多彩な才能を遺憾なく見せつけ、最上の試合をしてみせた。この力があればそう遠くないうちに欧州のどこか別の場所へ移ることになるのは間違いないだろう。

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