PSGは日本市場開拓に意欲も頓挫気味
フランスでは伝統的にこれまで試合はナイトゲームだったが、昨シーズンようやく重い腰を上げて、デーゲーム開催に踏み切った。
すでにプレミアリーグなどは、アジアの視聴者獲得を狙って前々から導入していたが、昨シーズン3月のPSG対ニース戦を日曜の午後、アジアの夜のゴールデンタイムに開催、今季も日曜には時間差で3試合を分散させている。
リーグは今後外国人枠に”アジア枠”を設ける策も掲げている。アジア(おもに中国)からのテレビ放映権料を期待してのことだ。
しかし日本では、いくらネイマールがいても、「それならリーグ・アン見てみよう」という流れにはなっていない。
カタールがPSGへの投資を開始した当時、アル・ケライフィ会長は日本市場の開拓に非常に意欲的で、いち早く公式サイトにも日本語版を導入した。所属選手の出身地以外の国では、当時日本語が唯一の外国語バージョンだった。
しかし手応えが薄いと感じたのか、カタールと同じイスラム圏で 会長が幹部を務めるBeINスポーツが参入しているインドネシアや、マーケットが巨大な中国にシフトチェンジしている。会長は個人的に親日家らしく、日本マーケットには興味を持ち続けているようだが、アピールすることにより難しさを感じている様子だ。
日本代表のDF酒井宏樹選手はマルセイユで主力として活躍している。GK川島永嗣選手も昨シーズンはメスで奮闘、今季は新天地ストラスブールで新たなチャレンジに挑んでいるから、彼らの動向に注目しているファンは日本にもいる。
ここでさらに日本代表クラスの攻撃手がパリ・サンジェルマンに入ってネイマールやエムバペとコンビを組んでプレーすることになれば、日本からも高額の放映権獲得に手を挙げる局が現れるかもしれないが、それもそのときだけの一過性の現象になる可能性もある。